こんにちは、ぴーなっつ(@peanutscoin)です。
オリオン座
冬の星座では一番有名な星座じゃないかと思います。
ではその星座を構成する星の名前は知っていますか?
そこで今回は意外と知れらていない(意外じゃないかも)オリオン座の星の名前と特徴を紹介しちゃいます!!
目次から好きなところに飛んでください!(笑)
3章ではそれぞれの星の特徴も紹介しています。
オリオン座全体
まずオリオン座全体を見てみます。
皆さんが知っていると思われる有名な「オリオンのベルト」付近の星だけではなく、「両腕」の部分の星もあったんですね!
これらの部分はあまり明るい星が多くないので、そもそも呼び名が「オリオンθ星」や「オリオンπ星」などギリシャ文字を使った呼ばれ方しかありません。
今回はそれらの星は紹介せず名称があるものだけ紹介していこうと思います。
オリオン座を構成する星々(部分ごと)
まず名称がある星を全て紹介します!
オリオンのベルトの3つ
- アルニタク
- アルニラム
- ミンタカ
オリオンの腰の位置にある3つ並んだ星をオリオンのベルトと呼び、オリオン座を見つけるときに目印となる3つの星です。
オリオンの上半身
- ベテルギウス
- メイサ
- ベラトリックス
ベテルギウスは聞いたことがある人も多いかもしれませんね。オリオン座、いや全天の中でも特に赤く光っている星です。
オリオンの下半身
- サイフ
- リゲル
ベテルギウスに対してリゲルは真っ白に見える星ですね。対称的な位置にあり対照的な星です。
オリオンの右手
- タビト
右手は盾を構えているように見えるみたいです。その中でタビトは小さく輝いているので星がよく見える時・場所じゃないと見えないかもしれません。
それでは1つずつ星の特徴を紹介しましょう!
オリオン座を構成する星々
アルニタク
視等級1.74 青色巨星
三重連星で主星は太陽の33倍の質量、20倍の半径を持っています。
三重連星とはその名の通り恒星が三つ連なっている(近くにある)ということです。太陽は近くに恒星がなく連星ではありません。
でも見てください。主星だけ見ても太陽の20倍の半径ですよ!質量はなんと33倍、、、重すぎます(笑)
【名称の由来】
アラビア語の「ジャウザーの帯、ベルト」という意味である「ニターク・アル=ジャウザー」が語源です。
アルニラム
視等級1.69 非動径脈動変光星
恒星の表面のある部分が膨張すると同時に別の部分が収縮する変光星です。明るさは脈動に同期します。
脈動(みゃくどう)とは恒星自体の大きさが大きくなったり小さくなったりすることです。それによって明るさが変化するもの(変光するもの)を脈動変光星といいます。
恒星自体の大きさが変化する?なんか想像できませんね・・・。
しかし宇宙ではこの程度のことは驚くべきことではありません!もっと様々な特徴の星がたくさんあります!
もちろんオリオン座の星たちもとても特徴的ですよ!
【名称の由来】
アラビア語で「(真珠の)連なり、(ひもを通して)数珠つなぎにしたもの」という意味の「アン=ニザーム」や「アン=ナズム」と呼ばれていたものを語源とします。
ミンタカ
視等級2.25 アルゴル型変光星
連星系の軌道平面が地球からの方角と一致している変光星です。一方の星がもう一方の星の前を通る際に明るさが小さくなるのが特徴です。
アルニナムに続いてミンタカも変光星ですね!
しかしアルニナムは連星系で二つの星がとても近くにあり、お互いの周りを回っています。簡単に言うと二つ見えるときは明るく、一つしか見えない時は二つの時よりも暗く見えてしまうんですね!
【名称の由来】
アラビア語で「ジャウザーの帯」という意味の「ミンタカ・アル=ジャウザー」(帯・ベルト)が語源になっています。
そろそろ「ジャウザー」って誰やねん!
と思っている頃でしょう(笑)
アラビア語が語源なのでアラビアの神話とかに出てくるなにかだと思っていましたが、調べてみたらやっぱりそうでした。
アラビアの伝承の中に「ジャウザー」という女性が登場するのですがその人のことらしいです。
アラビアの女性とだけ分かっていればOKです!この後に紹介する星の語源にも出てきます(笑)
ベテルギウス
これは別記事の「明るく見える星ランキング」でも紹介しました!

視等級0.42 赤色超巨星
とにかくでかい!この一言に尽きます(笑)
太陽の位置にベテルギウスを置いたら地球を飲み込んで火星軌道を超え木星軌道付近まで行ってしまいます。
一つの星でその大きさ、、、でかすぎます。
アルニタクが大きいと言いましたが、太陽の33倍でしたね。ベテルギウスは太陽の約1000倍の大きさです(笑)
【名称の由来】
「ジャウザーの手」を意味するこの星のアラビア名の一つ「ヤド・アル=ジャウザー」に由来するという説が有力です。
メイサ
視等級3.39 連星系
主星は青色巨星です。
アルニタクと同じ青色巨星ですね。ベテルギウスは赤色超巨星、青と赤での違いはなんでしょうか?
確かに見た目もその色になるのですが、青色巨星は寿命が短くその後「赤色超巨星」になると考えられています。一方赤色巨星は星の終わりで膨張した姿であり、それぞれは種類が異なる星ということになります。
【名称の由来】
アラビア語の「アル メイサン」に由来していますが、これが何を意味するのかは定かではありません。意味としては「輝くもの」や「誇らしげに行進するもの」なので、これらではないかという説が有力です。
ベラトリックス
視等級1.64
謎が多い星(解明されていない部分が多い星)です。
以前は巨星に分類されていましたが、太陽の2倍から16倍の「B型主系列星」に分類されました。
謎が多い理由としてはB型主系列星(スペクトル型がB)がとても稀で主系列星のなかでも0.1%程度しか見つかっていないからです。
「謎が多い星」・・・なんとも魅力的な星ですね(笑)
【名称の由来】
ラテン語で「女戦士」という意味があります。
また「アマゾンスター」という別称も使われたりします。
「ベラトリックス」と調べると「ハリーポッター」の悪役である「ベラトリックス・レストレンジ」が出てくる人の方が多いのかな(笑)
こちらはサディスティックで起床の荒い女性で有名ですが、「女戦士」「アマゾンスター」からきているのでしょう。
サイフ
視等級2.07 超巨星または極超巨星
太陽の15倍の質量を持ち将来、超新星爆発を起こすと考えられています。
極超巨星、なんとも大きそうな名前ですが半径というより「質量」が大きいものを指します。極超巨星は非常に数が少なく研究が困難ではありますが、「大きな質量」と「非常に明るい」という特徴を持っています。
また「謎が多い星」ですね(笑)
地球からの距離はリゲルと同じくらいなのですがリゲルよりも暗く見えます。それはサイフの表面の温度が高く可視光(人間が見ることが出来る光)よりも波長の短い光が多く放出されているからなんです。
【名称の由来】
アラビア語で「ジャウザーの剣」を意味する「サイフ・アル=ジャウザー」に由来します。
リゲル
視等級0.18 青色超巨星
こちらも「明るく見える星ランキング」でも紹介しました!

リゲルは青色超巨星でその名の通り大きいです。半径は太陽の79~115倍と考えられています。
ベテルギウスと同様にリゲルを太陽の位置に置いたら水星の公転軌道付近までの大きさになります。
ベテルギウス程ではありませんが、大きいですね!!
【名称の由来】
アラビア語で「足」を意味する「リヂル」が変化したもので、この星のアラビア名「リヂル・アル=ジャウザー」に由来します。
サイフとリゲルは地球からほぼ同じ距離にも関わらず視等級が2.07と0.18という差があるのはどうしてでしょうか?
それはサイフの表面温度が高く可視光領域よりも波長の短い光の放射がより大きいからです。
つまり、サイフは人間が見ることができる光はあまり出していないということです。
タビト
視等級3.19
光度は太陽の3倍程度にも関わらず視等級が3.19もあるのは、地球からの距離が26光年と全天の中でも太陽系に近いからです。
26光年というと「光の速さで26年かかる」という意味なのですが、皆さんは「近い」と感じるでしょうか?それとも「遠い」と感じるでしょうか?
私は「近い!」と思ってしまいます(笑)
一番遠い恒星で90億光年も離れており、単位が億光年です。宇宙のニュース・研究などを見ていても「億光年」という単位は良く出てきており、それに比べてしまうとただの「光年」は近く感じてしまうからだと思っています(笑)
ですが実際に現在の技術ではとうてい到達できる距離ではないのも事実です(笑)
【名称の由来】
アラビア語の「アル タビト」は「変わらないもの」を意味する言葉ですが、なぜこの星の由来となったかは不明です。
最後に
オリオン座は明るい星が多く、冬の代表的な星座としても有名なので知っている人が多いと思います。
そんなオリオン座も赤い星があったり、白い星があったり、星までの距離、星の年齢、大きさまでが様々です。
それはオリオン座に限らず当たり前なのですが、各星々は全くと言っていいほど無関係で相互になにか及ぼしあっていることはありません。
地球からみたら同じように見える星でも実際には全く別でそれぞれに個性があります。
星を星座としてみるのではなく、ひとつひとつの星として特徴を調べてみるのも宇宙を知るうえで楽しいことだと思いますよ!
コメント
タビトのところ。
「一番遠い」だと思うんだけど「一番『通り』」
になってたよ。
ありがとうございます!
修正しました!